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高森明勅
2019.8.27 06:00皇室

昭和天皇の「自己批判」

終戦後、昭和天皇はご自身を厳しく責めておられた。
その一端は、例えば先頃のNHKスペシャル「昭和天皇は何を語ったか」
(8月17日放送)にも描かれたし、恐らくその企画の発端になったであろう、
加藤恭子氏の『昭和天皇「謝罪詔勅草案」の発見』『昭和天皇と田島道治
と吉田茂』などにも明らかだ。
しかし、ここでは一つの事実だけを紹介しよう。

上皇陛下(当時は皇太子)の家庭教師を務めたバイニング夫人に対して、
昭和天皇が次のように語られたという事実だ。

「自分は戦争を阻止できなかったから、自分の後継ぎを
育てる資格はありません」と(バイニング夫人本人への高橋紘氏の
インタビューによる)。
余りにも峻厳な自己批判ではあるまいか。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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